はじめに
これまでのマーケティングは、研究、開発、製造、人事、財務、営業などと並ぶ企業活動の一部としてとらえられてきました。
しかし、マーケティングを単機能として実行し、その結果を持って他の機能の適応を進めることでは市場への対応が追いつかなくなっています。
そこで、これからはマーケティングを単機能としてではなく、あらゆる取り組みにおいて先行する全社的な概念として捉え実行し適応することが必要であると考えます。
それは「経営ビジョン、経営計画を含むあらゆる事業活動においてマーケティングは常に先行し、新たなマネジメントを創出する」という考え方です。これが私が20年来、提唱させていただいている「マネジメントマーケティング」です。
「マネジメントマーケティング」は、川下から川上を見つめ、経営全体、経営の根幹までを含めて構築するものです。マネジメントマーケティングとは、いわば「市場の視点」から企業の活動全体を見るものといえます。
ここでは、これまで全国各地の都道府県及び市や、行政支援機関などで行ってきた「公的マーケティング支援事業」や「公的販路開拓支援事業」、また各種の相談会などから様々な取り組みの中で培うことができたプログラムや、プロジェクト運営の方法、プロセスやステップ手順、MMにかかわる企画シートなどを紹介してゆきたいと考えています。
なお、あらためて、これらMM関連のツール類などの開発に際して、これまで、全国各地で行った支援機関の方々など、ご協力いただいた方々には感謝を申し上げたい。
また、特にMMP®研究会でお世話いただいた(一社)日本販路コーディネータ協会の大山充氏、(一社)日本観光文化協会の北賢治氏、並びに経済産業省認可のJRM協同組合の岡田吉晴氏、他メンバーの方々にも感謝を申し上げたい。
小塩 稲之(コシオ イネユキ)
代表的開発ツールにMM戦略シート、MM戦略会議(MMC)、MM戦略会議プログラム(MMP®)、マネジメントマーケティング商品企画開発ステップ10など、「MM・マネジメントマーケティング開発法」
の創設者。
現職:一般社団法人日本販路コーディネータ協会理事長、一般社団法人日本観光文化協会会長、日本商品開発士会会長など。
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